水中に溶け込む酸素の量は非常に少ないため、人間は水中では呼吸が出来なくなります。

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人間はなぜ水中で呼吸できないのか?

 

人類にとって水の存在というのは生きていく上で欠かせない重要なものですが、魚とは違って水中では生きていけないという事実が現実としてあります。

 

人間は肺で呼吸をすることによって地上の空気中から酸素を取り込み、脳に必要な酸素を体内に絶えず供給しています。
一方で川や海の水の中にも酸素は存在しており、魚などはエラから水中の酸素を取り込む事で生存しています。

 

しかし、人間の肺では川や海の中に存在する酸素を十分に取り込む事が出来ないため、水中で呼吸しても生存する事が出来ないというわけです。

 

潜る少年のイラスト

もう少し具体的に言うと水中に溶け込む酸素の量は人間にとって非常に少なく、水中で呼吸をしても人間が生存できるほどの酸素を取り込む事が出来ないので、人が水中で呼吸するためには肺を数百倍の大きさにする、もしくは水中の酸素濃度を高くすることで水中での呼吸は可能になると考えられています。

 

ちなみに酸素濃度を高くした水の中で呼吸をするという実験は実際に生きた人間で行われたケースも存在しており、将来的には酸素を高濃度で溶かした液体の中であれば人間でも呼吸が出来るようになると言われています。

 

魚が水中で呼吸ができる理由

 

魚が水中でも呼吸が出来る理由のひとつに「エラ」が挙げられます。
魚のエラを顕微鏡で見てみると分かるのですが、エラには「くし」のような歯がたくさん生えており、さらにその歯の上にもっと細かいくしの歯が生えています。

 

このくしの歯が水中の酸素を余すことなく取り込んでくれる為、魚は酸素量の少ない水中でも呼吸をしながら生存していく事が出来るというわけです。

 

ちなみに魚のエラに生えているくしの歯の面積をすべて足すと魚の身体の表面積よりも広くなると言われています。

 

つまり、人間の肺を水中でも問題なく呼吸できるようにする為には酸素を取り込む為のくしの歯に代わる「何か」を肺の中に作る必要があり、実際にその研究は世界中で行われています。