深刻な水不足で飲み水がなく、最悪のケースでは餓死してしまうケースもあります。

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水不足に悩む発展途上国

日本では水があることが当たり前の生活が定着していますが、発展途上国はそうではありません。
深刻な水不足で飲み水がなく、最悪のケースでは餓死してしまうケースもあります。
降水量があっても、水道設備がなく水たまりの泥水を飲むなんてことも珍しくありません。

 

 

水道設備がない生活

発展途上国のイメージ

 

生活の中で水道設備が身近にない発展途上国では、井戸や遠く離れた貯水施設まで生活に必要な水を汲みにいく必要があります。
なかには片道10km以上歩いて、数十リットルの水を担いで帰ってくる行為を毎日繰り返している地域もあります。
水汲みの仕事は女性や子供がやることが多く、毎日水の調達だけで一日を費やしてしまいます。

 

遠くから運んでくる水は、飲み水や料理に使う水を確保するのがやっとで、近くに川がなければ毎日身体も洗えない環境になってしまいます。
日本の住宅で蛇口をひねるだけで水を調達できることは発展途上国の人から見れば夢のような環境です。

 

 

水不足による弊害

 

発展途上国は、水道設備がないだけではなく、砂漠地域など雨も滅多に降らない地域もあります。
水不足が深刻だと、飲み水を確保するのに苦労するだけではなく様々な弊害が発生します。

 

農業ができない

 

日本は安定して雨が降るので農業が盛んです。小さい畑であれば雨が降らなくなったときにスプリンクラーや散水機などで最低限の水やりをすることがあります。
雨が少ないと不作になることもありますが、流通網も盛んなので多少野菜価格が高騰しても国民は近所のスーパーで手軽に野菜を調達できます。
例年水不足が深刻な国は、農業で野菜や果物を育てるのが困難で、雨が降らなくても育つ雑草や木の実など食べられるものが限られてきます。

 

 

酪農ができない

 

人の飲み水で精一杯になるのであれば、酪農をすることは近くに川でもない限り不可能に近いです。
酪農ができなければ、肉は野生の鳥や動物を狩るしかありません。狩りに成功すればいいですが、失敗するとその日に食べられる食材が限られてしまいます。

 

 

不衛生

 

日本では、外から帰ってきたら手洗いやうがいをして毎日お風呂に入ります。
水不足に悩む発展途上国では、身体を綺麗にするために水を使うことはできません。
身体を洗わなければ衛生面で問題が多く、結果的に発展途上国は感染病をはじめ病気で命を落とす方が非常に多いです。

 

 

揉め事が起こる

 

水分補給は人が生きていくために必要不可欠なことで、喉の乾きを取るための欲望は大きくなるものです。
限られた飲み水しか調達できない環境では、水を汲みに行く人や、村人の中での配分、過剰に水を使ってしまう掟破りなど様々な理由で揉め事がおこりやすいです。